なないろの個別レッスンでは、カードや玩具を用いたゲームを行います。
かるた取り、トランプ、神経衰弱(絵合わせ)、黒ひげ危機一髪…、大きいお子さんになるとUNOやオセロ、すごろくなどを行うこともあります。
ゲームは「社会性」を育てていくうえでも大切な遊びの1つと考えています。「社会性」とは言葉を換えると「人とかかわる力」であり、『お子さんの育ち』を見るときに大切な1つの側面と言えます。幼稚園や学校だけでなく、大人になり社会に出ていく上でも「社会性=人とかかわる力」はとても大切です。
『お子さんの育ち』を4つの側面であらわしてみましょう。
1)運動 体全体を動かす、手指など細かい部分を動かす
2)認知 目で見て理解する、考える、覚える、目の前にない事をイメージする
3)言語 聴いて理解する、話す、ことばで考える、覚える
4)社会性 人に興味を持つ、相手の気持ちを想像する、応答する、共感する
たとえば、ゲームの中で「神経衰弱」を例にとると
1)運動 カードをめくる・同じカードを取って、そろえる
2)認知 同じカードをみつけられる・記憶する
3)言語 「○○の番」「勝った・負けた」「多い・少ない」「同じ・違う」「めくる」「ひっくり返す」などゲームに関連する言葉がわかる
4)社会性 順番や勝ち負けが分かる・ルールを理解し、受け入れる・自分の番だけでなく相手の番も見たり、応援したりして楽しめる・負けても次がんばろうと思える
と言えるのではないかと思います。言語指導ではついつい親御さんは「言葉」にだけとらわれがちになりますが、2)認知や4)社会性も「お子さんの育ち」の大切な側面となります。小さいうちから楽しくいろいろなゲームに触れていきたいですね。
今回は小さいお子さんが遊べるトランプ遊びを紹介します。
① 赤黒 どっち?
【遊び方】
カードを持っている人がカードを見せずに「赤だと思う?」「黒だと思う?」と聞き、色を言い当てたら、カードをもらえるという単純なゲームです。1人ずつ聞いていく場合は、カードを手渡し、全員一斉に聞く場合は、当たった人全員におはじきを渡すなどして、多くカードやおはじきをもらった人が勝ちというゲームです。
同じ色、違う色が分かっていれば、小さいお子さんであってもトランプを用いて楽しめるゲームです。まだ「赤」「黒」という言葉が分かっていないお子さんは、誰かとチームになったり、色カードの提示などを工夫することで色名の模倣を誘ったり、「同じ」「違う」「やったー」「ざんねん」などのやり取りを楽しめます。
② 花ならべ
【遊び方】
各マークの「A」を机に置いて、そのまわりに同じマークのカードをまるくお花のように並べていくゲームです。最初は数を減らして行うと良いでしょう。特に勝ち負けはありません。
同じマーク、違うマークが分かっていれば「赤黒どっち?」同様に楽しめるゲームですが、トランプのマークは似ているので、それを見分けたり、手持ちのカードから同じマークを探すのが難しいことがあります。トランプのマークを繰り返し聞かせながら順番にカードを出すことを楽しみましょう。
③その他
*同じ数字が分かるようになったら、 「ババ抜き」
*数字を1-10まで並べられるようになったら、「七ならべ」(絵札を抜かして) など
※トランプ遊びだといろいろなご家族が家庭療育として参加できる良いきっかけになると思います。
※年末年始、ご親戚で集まることも多いかと思います。カルタや福笑い、すごろくなどお正月ならではのゲームも是非楽しんでみてください。
かごめかごめ・ハンカチ落とし・花一もんめ、なども楽しみましょう♪
★なないろ会員のみなさんは、是非、「遠隔支援サイト~SphiC~」の「遠隔支援概要」→「遠隔支援とは?」→「親指導用資料の提供」の中から「気持ちの表現」という資料もダウンロードしてみてくださいね。「社会性=人とかかわる力」と関連する内容が含まれています。
★なないろ会員のみなさんは、「なないろブランド」→「なないろ教材」→「アンパンマンチップ入れ」でチップの作り方や遊び方(ステップ2)もみてくださいね。