【ぶら~ん】 【ぎゅっ】 【ぎっこん ばったん】
オノマトペとは、音や様子を表す「トントン」「リンリン」などの擬音語・擬態語のことをいいます。
NHK教育TVの「ピタゴラスイッチ」という子供番組では「オノマトペの歌」(作詞:内野真澄・うえ田みお/作曲:栗田正巳/歌:栗田正巳)というかわいらしい歌を紹介していますが、まさにすべての歌詞がオノマトペです。
ゴロゴロゴロゴロ (積み木を荷台に乗せ引っ張る音)
トンカトントントン (トンカチで何かを作る音)
エッヘン。 (上手にできて誇らしげな様子)
トコトコトコ (歩く音)
ガラガラガラガラ (窓を開ける音)
ニャ~ (窓を開けると猫がいる)
スッテン! (猫の鳴き声にびっくりして尻もちをつく)
ヒリヒリヒリ (お尻が痛い様子)
ひょこひょこひょこ (痛いお尻のまま歩いている様子)
ぐぅ~ (お腹の鳴る音)
ボーンボーンボーン (時計の音)
スタスタスタスタ (食べ物をとりに行く音)
スットン (椅子に座る音)
カラカラカラ (固形の食べ物をお皿にうつす音)
ピンポーン (玄関の呼び鈴)
タッタッタッタッ (走っている音)
ガチャ (ドアを開ける音)
コケー! (ドアを開けるとにわとりがいる)
ドタドタ (走って逃げる)
コケーッ! (にわとりが鳴きながら追いかける)
ドタドタドタ (走って逃げる)
コケコッ (さらににわとりが鳴きながら追いかける)
キキーッ! (止まる)
ドッシーン (ぶつかる)
ガラガラガラガッシャン (物が落ちてくる)
ペッポコピーのペンペン (歌の登場人物がこの音に合わせて踊る)
難聴児の療育では、(特に初期に)オノマトペをたくさんお話し、聴かせてあげるよう指導を受けている(受けた)親御さんが多いのではないかと思います。オノマトペはいろいろな音やリズム(音の長短・高低など)を聴く機会となりますし、リズミカルで楽しく、繰り返しの多いオノマトペは小さいお子さんにとって真似しやすいのです。初期にたくさんオノマトペを聴いて、真似することを積み重ねておくことで、新しい音の獲得や発音の定着につながりやすくなります。
オノマトペは、動物の鳴き声や乗り物の音、楽器の音、生活の中での音をあらわすだけでなく、「ざらざら」「つるつる」など感触を表現するもの、「ギザギザ」「でこぼこ」のように見た目を表現するものもあります。人の状態であっても「(お腹が)ぺこぺこ」、「(疲れて)へとへと」のようにオノマトペを使って表現できます。
私たちは、同じやわらかい感触のものであっても、「もこもこ」だと羊のようなものを想像し、「ふわふわ」だとひよこのような毛を想像します。
食べ物であっても「つるつる」だと麺類だと分かり、「パリパリ」だと、おせんべいのような固いものを想像するでしょう。
同じ馬でも、「パッカパッカ」と言えば走る様子ですし、「ヒヒーン」と言えば馬の鳴き声です。「馬ってどんなふうに走るの?」「どんなふうに鳴くの?」といった質問に答えることもオノマトペを熟知していないと答えることが難しくなるのです。
年齢の低いお子さんは、「ワンワン」「ニャーニャー」「ガタンゴトン」など遊びながら、あるいは言葉かけの中でオノマトペを自然に使っていけるけど年齢が高いと難しい…なんて思うかもしれません。
でも、「もうオノマトペは卒業!」なんてことはないのです。ご家庭でもいろいろと工夫し、オノマトペをフル活用してみてください。
【しゅ~~】 【ごろごろ】 【ゆらゆら】