「ぼく・わたしは○○です!」

弟・長男     妹・姉・三女     妹・姉・次女      姉・長女

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4月から年少組になった娘とよくこんな会話をします。娘の中ではちょっとしたブームのようです。

「○○はお母さんの~」      「むすめ!」

「○○はお兄ちゃんの~」     「いもうと!」

「○○はじいじとばあばの~」   「まご!」

「お兄ちゃんはお母さんの~」  「むすこ!」

「○○は息子じゃないの?」    「だって女の子だから娘だよ~(笑)」

「○○は4月から~」        「年少さん! いるか組だよ!」

 

そもそも、こんな会話をするようになったのは、娘に「大きなかぶ」を読んでいた時に、「まごってなあに?」という質問をされたときから始まったのですが、時々「大きなかぶ」では「まご」が「むすめ」になっているときもありますね。いずれにしても、ある一方向からしか言葉を覚えるのではなく、いろいろな視点や方向から言葉を覚えるというのは、意外と難しいものです。こういうことにも親御さんは敏感にならねばなりません。

 

「家族」や「親戚」について考えるとその関係性は混乱の極みです。最近では、家族や親戚の呼び方も「○○ちゃん」と友達のように呼んだり呼ばれたりしていることもあり、「○○ちゃんってだあれ?」と聞くと『お友達でもないし、誰だろう??』とやや答えに困るお子さんが多くいます。それでもご家庭できちんと説明をされている場合は、「ママの妹」「パパのお兄さん」と答えてくれることがあります。「叔父・伯父・○○おじさん」「叔母・伯母・○○おばさん」「いとこ」などはほとんど使われることもなくなりました。子供たちにとってその関係性をあらわすものが言葉でも薄れてきており、より理解が難しいのだと感じます。

 

以前もNHK教育TVの「ピタゴラスイッチ」という子供番組の「オノマトペの歌」を紹介したことがありましたが、同番組で「ぼくのおとうさん」(作詞:佐藤雅彦・内野真澄/作曲:栗田正巳/歌:栗田正巳)という歌を紹介しています。

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おとうさん、おとうさん、ぼくのおとうさん

会社へ行いくと 会社員

仕事をするとき 課長さん

食堂入ると お客さん

おとうさん、おとうさん、ぼくのおとうさん

歯医者にいくと 患者さん

歩いていると 通行人

おとうさん、おとうさん、ぼくのおとうさん

学校いけば 生徒さん

電車にのると 通勤客

 おとうさん、おとうさん、うちにかえると

「ただいま」

 ぼくのおとうさん

 

お父さんがいる場所や立場によって名前が変わっていく歌で「おもしろいなぁ」と思いながら聞いた記憶があります。

お父さんの呼び方自体も「パパ」「お父さん」「父」「父親」「おやじ」「お父さんの名前」など…いろいろですよね。

 

話しはそれますが、実は、そのような言葉って身近にたくさんあって、「前(まえ)」「後ろ(うしろ)」も自分から見て「前」であっても、それが相手から見て「前」とは限らなかったりします。だから、位置の言葉を使いこなすのは意外と難しいのです。

 

さらには、位置の言葉は、助詞によって変化したりもします。

「ママ前にいる」 (自分は後ろ

「ママ前にいる」 (自分は

 

日本語ってなんて難しいんでしょう!

 

新年度になり、お子さんのまわりの環境が変わったはずです。お子さんが自分のことを表す言葉で、これまでとは異なる言葉が新たに登場しているに違いありませんよ。ぜひ、見直してみてください♪

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