絵本に大分慣れ親しんできた2-3歳のお子さんであっても、まだまだ繰り返しを楽しめる時期です。次は何かな?と予測しながらページをめくり、同じような言葉を繰り返しお話してあげることで、読み聞かせ時の言葉も聞きなじんでいきます。
レッスンでは、よく下記のような絵本を扱います。
①がたんごとん がたんごとん 安西水丸さく 福音館書店
この絵本は、ミルクや果物、動物たちが「がたんごとん」とやってきた電車に「のせてくださーい」と乗せてもらうというお話です。「がたんごとん」という電車の音を繰り返し楽しんだり、「のせて」という言葉を繰り返し楽しみ、最後にお食事のシーンになるので、レッスンではままごと遊びに発展させています。乗り物が苦手な女の子にも、ままごとに馴染みがない男の子にも、楽しめる内容になっています。
②かさ さしてあげるね はせがわせつこ文 にしまきかやこ絵 福音館書店
この絵本は、梅雨の時期や雨の降った日のレッスン日によく扱います。男の子がいろいろな傘(大きいかさ・小さいかさ・長いかさ)を動物たちにさしてあげます。「かさ どうぞ (さしてあげる)」と繰り返し楽しむことやいろいろな形・大きさに関連する形容詞を楽しく扱えます。レッスンでは、雨のお着替え遊びなどに発展させています。
③なーらんだ 三浦太郎さく こぐま社
この絵本では、「なーらんだ」という言葉に合わせていろいろなもの(あり・鳥・くれよん・車・洗濯物)がきれいに並んでいきます。絵本を読みすすめる中で、数を数えたり、「まっすぐ」「長い」「きれい」「ばらばら」「ぐちゃぐちゃ」のような言葉を繰り返し聴かせてあげることができます。最後は洗濯物を干す場面なので、レッスンでは洗濯物ごっこに発展させています。
これらのように、繰り返しの絵本は「あかちゃん絵本」と呼ばれているものも含まれますが、ちょっとした工夫でいろいろな遊びに発展させることができます。
また、2-3歳のお子さんには、少しずつ物語の導入もしていきたい時期です。その中でも「大きなかぶ」や「3匹のこぶた」は、繰り返しが多いお話なので、親しみやすく、楽しめる内容になっています。役になりきって再現遊びなどにも発展しやすいお話だと思います。